まずは校正とはなにかと言うところから始めたいと思います。校正とは「計測したり計量したりする機器の精度を確認する事」です。分かりやすく例を挙げるとしたら、薬を調合して販売している会社があったとします。調合する薬を計る時には、計量する機器を使っているのですが、これがどれぐらい正確に計量できているかを確認する事を校正と呼びます。販売する薬が正確に調合できているかの証明として、計量機器の正確さは非常に大切です。会社そのものの信頼性に関わる事項ですので、そのような会社は全て校正を定期的に行っています。その計量機器の校正に使われるのが分銅です。10gの分銅を計測機器に載せた時、何グラムと計量されるのかどうかを確認するのです。更に、その分銅も本当に10gなのかを確認する事も校正なのです。

計測・計量機器の校正に使われる分銅について

校正=正確という意味ではない事を前段で、ざっくりと解説しました。ある秤が10gの標準分銅をのせると10.01gと表示されるのを定期的に確認している事なのです。校正に使われる分銅や機器は公的機関で管理されていますが、その国家標準に対してどれぐらい不正確なのかを知ることは、どれぐらい正確なのかを知る事なのです。その秤を使っている会社が海外へ輸出している場合、校正も国際規格に則った認定を受けないといけません。それほどに秤や分銅の校正は大切な事なのです。さて、校正とはどんなことを指すのか、校正が非常に重要な事を解説しました。ここからは校正に使われる分銅についてお話していきます。分銅と言うのはとてもデリケートなものです。間違った扱い方や保管の仕方をしていると、キズが付いたり錆びたりして重量が変わってしまうのです。

分銅はとてもデリケートですので扱いには充分気を付けましょう

例えば分銅を使う時、素手で直接触るのはNGです。素手で触ってしまうと皮脂や水分が分銅に付着して錆び等の察せいで質量が変化してしまいます。直接触らないようにピンセットで扱うのですが、木製か先端にゴムや樹脂でカバーしてある専用のピンセットを使いましょう。またピンセットで扱えないような思い分銅の場合は専用の手袋等で扱います。また、天秤や計量機器に載せる時、皿の上で滑らせたりぶつけたりしないよう丁寧に扱います。これは皿にこする事で摩耗したり、ぶつける事で欠けたりするのを防ぐためです。高精度の校正を行う場合は、分銅と校正を行う機器が同じ温度になるようにします。分銅を保管する場合は湿気やほこり、腐食性のガスが無い場所へ保管します。乾燥剤を入れた専用の保管容器に入れて、金属製のロッカーなどへ保管することをお勧めします。